アキバ冥途戦争10話
サブタイ「メイド心中 電気街を濡らす涙雨」
まず、始めに今回の評価は………
星5.0(満点)です。個人的ベストエピソードです。任侠ものとして非常に深いものを観させていただきました。
[あらすじ(公式より引用)]
お萌さまの頂点を獲った「とんとことん」は珍しく繁盛していた。
そんな中、店長の計らいにより、嵐子は常連のご主人さまである末広と休みの日にデートをすることに。
しかし、末広には嵐子には言えない秘密があった。
そして、何かを伝えようとするパンダがいた。
[感想]
先々週に投稿した中盤ランキングにて、本作はシリアスパートにハマっていないと言いましたが、こんなものをみせられたら前言撤回せざるをえません。
このエピソードで本作の印象がガラリと変わりましたね。第1話〜第9話とは全く違うテイストだけど、非常に完成度が高い内容になっておりました。
※もしかしたらエンディングの途中で見終わった方も居るかも知れませんが、今回は"必ず"Cパートまで観ることを推奨します。
アバンからいきなりの衝撃的展開。前回の描写で末広が御徒町さんと予感させてからの真相が手痛い。
ミスリードの可能性も考慮に入れていたもののいざ真相を知ると肝が潰れました…。
店長がその気にさせてお金をたくさん貸してくれるであろう目論見で、嵐子と末広のデートを勝手にokしたのも相変わらずのゲスさで面白い笑
銀行員は普通アタッシェケースを持ち歩いていません…
ゾーヤ「そんな訳ねぇだるおぉぉ‼︎」彼女の絶妙なアクセントも痛快でした笑
今回に限ってはこのとんとことんのやり取りが唯一の癒しでした…。
当時のアキバとその界隈、街並み、樹木や草並み等の自然物も緻密に描いており、背景美術がとりわけ素晴らしかったです。本当に背景の作り込み具合において「P.A.WORKS」は一流ですね。
嵐子と末広のキスシーンも壮大な劇伴を用いてよりロマンチックな情景に仕上がっていました。のちの海の止め絵ももの凄く美麗で素晴らしかったです。
そして、遂に明かされる御徒町さんの正体、それから末広の目的。
末広、彼は凪の手下であり、受け手側からすれば、嵐子を殺そうとしていたように映っていました。……が違っていました。
本来、末広はポケットの中に銃を入れていたのではなく、指輪を入れていたんですよね…彼の想いは届かないまま最期を迎えてしまいます。
嵐子視点からすれば間違いなく殺しにこられると思っていたはず。それでも僅かな可能性、一筋の光を信じて末広のところへ向かう訳です。この展開がもの凄く虚しくて、凪に歯向かってでも嵐子と共にアキバを出ようとしていた末広の気持ちを考えると涙ちょちょぎれます…。
そして御徒町さんも本来は嵐子を助けようとして彼を殺めたので憎めない…
ここにきて冒頭の台詞にもあった「豚に真珠」ということわざが効いてくる。
豚に真珠とは?
価値のわからない者には無意味であることのたとえ
秋葉原付近の地図を見てみると成程と頷きました。
「秋葉原」
↓
「末広」
↓
「上野」
↓
「御徒町」
「秋葉原」から「末広」を抜けて「上野」に向かおうとしていたらそこに「御徒町」がいたという。いやぁ…登場人物の名前から行動まで駅でたとえてくるか…と感嘆します。
1話に繋がる伏線回収もまぁ見事で、EDも沁みました。のちのcパートの指輪のカットで締めるオチが本当にお見事です。よく出来た脚本でボリューム感が満載でした…!
ラストの嵐子の心情も痛い程よく伝わってきて、キャラクターの心情描写を描くのが本作は抜群に巧い。
今期だとモブサイコ 100 Ⅲ の6話やぼっち・ざ・ろっく!の8話と同様、名作映画を一本見終えたかのような満足感がありました。このエピソードはもっと多くの方に観てほしいですね。個人的には文句なしのベストエピソードです‼︎
以上。
[主な登場人物]
和平なごみ(CV:近藤 玲奈)
可愛いメイドさんになることを夢見て、秋葉原に上京してきた女の子。
自分が思い描く、憧れのメイドさんになるべく日々奮闘する。
万年嵐子(CV:佐藤 利奈)
長い期間離れていたが、また秋葉原に戻ってきた元メイド。
寡黙なタイプで、笑顔を見せる事がない
ゆめち(CV:田中美海)
ツインテールが特徴の店のエースメイド。ぶりっ子で人気だが、頭の回転が速く策士な一面もある。
しぃぽん(CV:黒沢ともよ)
見た目通りのギャル。客に対してタメ口になったりするが、フレンドリーで意外と好評らしい。結構芯のあるタイプ。
ゾーヤ(CV:ジェーニャ)
とんとことんへ新たに加入したロシア出身のメイド。
拳を交えた嵐子の事を尊敬している。
間違った日本語を覚えることも。
店長(CV:高垣彩陽)
天性のトラブルメーカーっぷりで、常に周りを巻き込んでしまうダメ人間。昔はメイドだったらしい。
御徒町(CV:???)
パンダの着ぐるみを着ているお店のマスコット的存在。その他全てが正体不明である。
[INTRODUCTION(公式より引用)]
1999年 春
かわいいメイドに憧れて、 ひとりの少女が秋葉原にやってくる。
世紀末の“アキバ”は、 多種多様なメイドさんでいっぱいいっぱい。
メイドカフェ「とんとことん」通称『ブタ小屋』は、 今日もブヒブヒ営業中!
一緒に入店した新人メイドは破天荒さんで、 ドッタンバッタン大慌て。
推しメイドや調教師、 秋葉外生命体も現れて、 赤バットはフルスイング!
これは、 全てのご主人さまとお嬢さまに贈る、 渾身のメイドお仕事奮闘記。
「みなさまのお帰りをお待ちしてますブー」
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