第5回目となる過去アニメ紹介。今回は将棋の日記念。全アニメファンに観てほしい不屈の名作。「3月のライオン」の感想と評価を執筆しましたので是非、ご覧ください♪
まず、始めに本作の評価は………
※1期と2期を分割して評価。
[1期]
脚本 9/10pt
作画 9/10pt
キャラクター 9/10pt
音楽 9/10pt
声優 9/10pt
評価/90.0pt/星4.0
[2期]
脚本 11/10pt
作画 10/10pt
キャラクター 10/10pt
音楽 9/10pt
声優 9/10pt
評価/94.6pt/星4.4
1期も勿論面白かったですが、2期はもうあまりに素晴らしすぎて感動しました…
[あらすじ]
主人公・桐山零は、幼い頃に事故で家族を失い、心に深い孤独を負う17歳のプロの将棋棋士。東京の下町に一人で暮らす零は、あかり・ひなた・モモという3姉妹と出会い、少しずつ変わり始めていく――。これは、様々な人間が何かを取り戻していく、優しい物語。そして、戦いの物語。
▪︎ジャンル
青春、将棋
▪︎放送時期
1期/2016年秋アニメ
2期/2017年秋アニメ
▪︎制作会社
シャフト
▪︎主題歌
≪第1クールOP≫BUMP OF CHICKEN『アンサー』≪第2クールOP≫YUKI『さよならバイスタンダー』≪第1クールED≫BUMP OF CHICKEN『ファイター』≪第2クールED≫米津玄師『orion』
▪︎声優
河西健吾、茅野愛衣、花澤香菜、久野美咲、岡本信彦、井上麻里奈、細谷佳正、三木眞一郎、杉田智和、木村昴、千葉繁、大川透、櫻井孝宏
▪︎スタッフ
原作:羽海野チカ(白泉社 ヤングアニマル連載)、 監督:新房昭之、キャラクターデザイン:杉山延寛、音響監督:亀山俊樹、音楽:橋本由香利、美術設定:名倉靖博、美術監督:田中せいき
[感想]
本作は将棋アニメですが将棋の知識が無くても問題なく楽しめます。自分も将棋の知識はほぼ皆無ですが、まさかここまで将棋で熱くなれるのかと驚愕した程に熱中していました。そしてこの作品は本当に色々と考えさせられます。ワードセンスというか、よくこんな繊細な言葉が次々とでてくるなぁと。巧いんですよね、何もかもが…
始めに胸に響いたのは1期10話のラストに描かれた桐山零の雄叫びのシーン、このエピソードから本作の見方がガラリと変わりました。ここまで登場人物に感情を籠めて作られているとは思わず観た当時は唖然としました。緩急がもの凄いんです。
そして『3月のライオン』はおっさんがかっこいい作品でもあるんです。
島田八段というキャラクターが1期の中盤で登場するんですが、このキャラクターが主人公をはれるくらい魅力的で、作中で初めて桐山零を負かした棋士でもあります。
桐山零と対局するまで、存在感が全くと言っていい程ありませんでしたが、対局前の桐山零は島田八段を甘く見ており、舐めきっていたところを島田開の圧倒的な強さによってねじ伏せられます。
この展開は流石に予想外で初登場にして大きなインパクトを残しました。
個人的に1期で1番の見所は宗谷冬司対島田八段の対局です。
宗谷というキャラクターは作中でも間違いなくトップクラスの強さを誇っており、温かさが感じられない人物です。
島田八段は元々病弱でその頃は特に酷い状態でありながらも痛みや苦しみ、重圧、全てに耐えながら活路を見出そうとするんです。
最終的に4タテで終えてしまうも最終局面で実は宗谷の「王」が積んでいたという。
「この闇はループしているだけではない その たった 一手で…世界は まるで違う姿をあらわす 死地に一瞬 垣間見えていたはずの 閃光のような活路」
凄く洒落た傍白で強く惹かれた場面でした。
次に2期の内容に触れていきますが、序盤はかなり重苦しいシーンが続きます。イジメの描写が非常にリアルで観ていて辛かったです(ひなたがもの凄くいい子だっただけ余計に…)
クラスでいじめにあっている子をかばったら、今度は自分がいじめの標的になる。これは現実でもかなりありがちなことで普通の子であればいじめがあっていたとしても見て見ぬフリをしてしまうわけですが、ひなたはいじめの標的になってしまった佐倉ちほに声をかけていっしょにご飯を食べ、担任の先生にいじめを訴えようと提案します。しかし、ちほは学校に来られなくなり、ついには転校してしまいます。
いじめの矛先は、今度はひなたに向けられるんですが、2期では本当に彼女の強さには惹かれっぱなしでした。※続きはベストエピソードにて語ります。
⭐︎私的ベストエピソード
2期12話「Chapter.68 黒い霧」「 Chapter.69 光」〜救済の手
正直2期は面白いエピソードがあまりに多すぎて悩みましたがこちらを厳選しました。
この回は本当に凄かった…心が震えました。
担任が心労から倒れ入院してしまうんですが新しく担任となった学年主任の国分先生が三者面談を行い問題解決に向けて動き出します。
今まで黒い霧で覆われた教室に一筋の光が差し込んだかように少しずつ良い方向に変化していきます。
三者面談の前にいじめをしていた親子と会って言い争いになってしまい、「うちの娘が(イジメを)やった証拠は⁉」と不条理に糾弾してきます。
うろたえてしまうあかり。それから保健室に向かいあかりをいたわりながら叫びます。
「でも後悔なんてしない…しちゃダメだ。だって私のした事は絶対間違ってなんかない!」
こんな小さい身体からこんな励まされてる格言がでてくるとはと…心から感動しました。
「いじめではね、証拠がないのが当たり前なんですよ」そして、「川本(ひなた)が嘘をついているっていう証拠は?」と詰め寄ります。この名言には本当に痺れました…こんなカッコいい先生中々いませんね。
長きに渡ったいじめ問題も解決しますが、この先も面白さは全く衰えません。
島田vs柳原の対局
この対局は最期までどちらが勝つか分からず本当にハラハラします。
柳原は現役最年長でありその実力は本物でした。
柳原に『たすき』を託し 一人 また一人と去っていく…
柳原「(駄目だ!精一杯頑張った人間が 最後に辿り着く場所が 焼野ヶ原なんかであってたまるものか!!)」
劣勢を覆す一手。本当に若々しすぎますね。
勝敗は伏せますがこの作品は冒頭でも述べたとおりおっさんが最高にかっこいいんですよね。
将棋でここまで息が詰まる対局を観たことはありませんでした。まるで戦乱の渦中にあるかのような体感です。
プロ棋士たちの数々の戦いや、ひなを取り巻いたいじめ問題、熱い話や温かい話、ツラい話など色々ありましたが、心の底から感動した第2シーズンでした。まだ観ていない方がいれば是非視聴してみて下さい♪
以上
[主な登場人物]
桐山零(きりやま れい)声 - 河西健吾
この物語の主人公。六月町に一人で暮らす、プロ棋士の高校生。周囲に馴染めず、孤独な生活を送る。
川本あかり(かわもと あかり)声 - 茅野愛衣
三月町に暮らす3姉妹の長女。両親がいない川本家の大黒柱。料理上手で面倒見が良い。
川本ひなた(かわもと ひなた)声 - 花澤香菜
3姉妹の次女。中学2年生で、明るくがんばりやな性格。料理は少し苦手。
川本モモ(かわもと モモ)声 - 久野美咲
3姉妹の三女。保育園に通う。零のことが大好きで、ちょっとだけ泣き虫。
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